2025年度税制改正 iDeCo(個人型確定拠出年金)の改正点
iDeCo(イデコ)の概要
iDeCo(イデコ)とは個人型確定拠出年金の愛称です。自身が拠出する掛け金を、好きな金融資産で運用し、老後の資産を形成する制度になります。
運用益が非課税である点はNISAに似ていますが、iDeCoはさらに掛け金の全額が所得控除(小規模企業共済等掛金控除)に該当するため、所得税や住民税を節税しながら資産形成できる点に特長があります。一方で、原則60歳になるまで受け取りができないため、生活資金とのバランスを考慮した掛け金の設定が求められます。 令和7年1月時点で、加入者数は約358万人とされています。(iDeCo公式サイトより)
改正ポイント①拠出限度額
令和7年度税制改正では、iDeCoの拠出限度額を引き上げる改正が行われました。対象は、自営業などが属する第一号被保険者と、会社員や会社経営者などが属する第二号被保険者になります。
▼第一号被保険者の改正
改正前のiDeCoの拠出限度額は、国民年金基金と合わせて月額6万8千円(年81万6千円)でしたが、改正後は月額7万5千円(年90万円)に引き上げられます。
▼第二号被保険者の改正
・企業年金の有無の差を穴埋め
改正前のiDeCoの拠出限度額は、勤務先が企業年金を実施しているか否かで異なりました。企業年金を実施している場合は月額2万円、していなければiDeCoプラスと合わせて月額2万3千円でした。改正後は、いずれも月額6万2千円(年74万4千円)に大幅に引き上げられます。
・マッチング拠出も限度額アップ
企業年金を実施する企業がマッチング拠出を導入している場合、従業員はiDeCoに加入するか、企業型DCの「マッチング拠出」を選択することができます。マッチング拠出とは、勤務先が加入する企業型DCに、従業員が掛け金を上乗せする形で拠出できる制度です。
改正前のマッチング拠出による限度額は、企業側の掛け金と合わせて5万5千円であり、さらに企業よりも多く拠出できないという制限がありました。改正後は、マッチング拠出の限度額も、iDeCoと同額の6万2千円に引き上げられ、企業よりも多く拠出できないという制限も廃止されました。

| 年金区分 | 改正前 (月額) | 改正後 (月額) |
| 第1号 被保険者 | 6.8万円 | 7.5万円 |
| 第2号 被保険者 【iDeCo】 | 企業年金 有:2万円 無:2.3万円 | 6.2万円 |
| 第2号 被保険者 【マッチング】 | 5.5万円 |
改正ポイント②退職所得控除
納税者に有利な改正が行われた一方で、iDeCoを老齢一時金として受け取る際の退職所得控除の見直しが行われています。
具体的には、これまでiDeCoを一時金で受け取り、後年に企業からの退職金を受け取った場合、その受け取りの間隔が「5年」あれば、それぞれ退職所得控除を満額で受けられました。しかし、改正後はこの間隔が「10年」必要となり、納税者に不利な改正となっています。
このように、iDeCoは受け取る方法(一時金か年金か)だけでなく、企業からの退職金との順番と時期によって、税負担が変わる可能性があることに注意が必要です。
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