アパート経営にかかる税金節税のコツ

目次

アパート経営で毎年かかる税金のうち、特に負担が大きいのは、不動産所得にかかる所得税と住民税になります。

▼所得税・住民税の節税

 所得税の確定申告を「青色申告」で行う場合、諸要件を満たすことで次の特典による節税が可能です。

 代表的な特典は、不動産所得から控除できる「青色申告特別控除」です。

事業的規模(5棟または10室以上)でない場合は10万円の控除しか受けられませんが、それでも所得税と住民税の2つの税と、国民健康保険加入者であればその保険料にも反映されますので、かならず適用しましょう。

e-Taxで申告 または電子帳簿保存正規の簿記の原則で記帳(一般に複式簿記)期限内申告、B/SP/L添付事業的規模控除額
65万円
55万円
簡易記帳可10万円

 事業的規模である場合に限られますが、青色事業専従者給与を必要経費に算入できるようになります。適用するには事前に届け出が必要です。

 損失(赤字)が発生した場合、その損失を翌3年にわたり繰り越して所得から控除したり、前年の所得に繰り戻して控除したりすることができます。

 不動産所得が赤字で、他に黒字の所得がある方(例えば、会社員や年金受給者など)は、確定申告時に不動産所得の損失と黒字の所得を損益通算(相殺)することで、給与や年金から源泉徴収された税額のうち過大分の還付を受けることができます。

 控除しきれない損失を翌年以降に繰り越すこと(翌年以降の黒字と相殺すること)は、前述のとおり青色申告の特典となりますが、損益通算(同じ年内の赤字と黒字を相殺すること)は白色申告でも可能です。

 法人所得と個人所得の税率の違いを利用し、不動産所得がある程度大きくなった段階で、法人化することも有効な節税対策になります。法人化の方法は、①建物を法人名義にする方法、②名義は個人のままで不動産の管理委託を法人に行う方法、③名義は個人のままで法人が建物を一括借り上げする方法(サブリース方式)があります。それぞれの違いを理解した上で、ご家族への相続対策などを含めて検討する必要があることから、専門家への相談がおすすめです。

▼固定資産税・都市計画税

 固定資産税や都市計画税も、大きな負担となる税金です。アパート経営開始後にできる節税対策ではありませんが、次の特例により税額が軽減されているかどうかを、課税明細書などで確認しておきましょう。

 アパートの敷地(土地部分)の固定資産税・都市計画税の減額特例です。(前号参照)

 床面積40㎡以上280㎡以下の新築アパートについては、原則として3年(性能や構造で5年や7年)、固定資産税が2分の1になる特例があります。

認定長期優良一般
5年(3階建以上の耐火・準耐火建築物は7年)3年(3階建以上の耐火・準耐火建築物は5年)